アルバイトスタッフに ”前のめり” に働いてもらうには

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飲食店 現場体験記

今の世の中には色々な飲食店がありますが、その中でアルバイトスタッフさんの役割がとても多きかったりします。自分が関わった飲食店は大きめのお店が多く、直近のお店はホールスタッフだけで社員20名、アルバイト40名、これにキッチンスタッフも加わるのでけっこうな大所帯でした。

お店の大小や業態によって比重は変わってくると思いますが、やはり大きなお店になるほどアルバイトスタッフさんなしでは営業が成り立たないといった事は多く、重要な存在だったりします。

そんな重要な存在のアルバイトスタッフさん達が、お店のことを好きになって、アルバイトという”仕事”に対して前向きに働いてくれると、お店にとってはこんなにありがたいことはないです。

また、アルバイトスタッフさんのやる気は、他の従業員のやる気にもつながり、良い影響を与えてくれる事もあります。特に若い女の子 / 男の子のやる気は、おじさま / お姉さま方の、前向きな心や初心を思い出す、呼び水にもなりますね。

ここでは、自分のつたない経験からではありますが、お店を管理する立場側から見た、アルバイトスタッフさんたちの巻き込み方に関して紹介させていただきます。皆様の店舗運営の何かの足しにでもなれば幸いです。

 

1.前のめりに働くための3つのポイント

まず、自分なりの結論からお伝えします。自分たちが今までに行ってきた、アルバイトスタッフさんたちをお店の流れに巻き込んで働いてもらうポイントは以下の3点かと思います。当たり前のポイントが並んでいますが、やはりこういった点が特に大事かなと思います。これらのポイントが具体的に示されていると、働いているスタッフの意思統一を行いやすく、お店の雰囲気に巻き込みやすくなります。

 

① お店の目指す道を示す(どういうコンセプトのお店で何を大事にしているかが分かる)
② スタッフのあるべき姿を示す(出来ればお店の偉い人たちが実際の行動で示すのが一番伝わる)
③ アルバイト代以外でも、働いていて自分に得になると感じてもらう(情報や技術が身につくと思わせる)

 

その他、もっと当たり前のことになってしまいますが、日々のコミュニケーションや、たまの息抜きとご褒美もとても重要です。定期的にお疲れ会を開いてねぎらったり、楽しんだり、誕生日のお祝いをしたり、などなど。その人にとっての居場所を作ってあげることがとても大事だと思います。人ってコミュニティに属することで安心感を得られることもありますので。

また、そんな安心感を与えられるような職場を作ることで、アルバイトスタッフさんが「この場所こそ自分の居場所」と思ってくれて、ここでもっと働きたい、社員になりたいと言ってくれたら、これまた嬉しく、ありがたいことですね。

 

① お店の目指す道を示す

まず、第一のポイントはお店の目指す道、お店の方向性です。

ちなみに、このお話は一貫して飲食店の現場での出来事としてお伝えしておりますので、お仕事の内容は、サービス業/接客業、が前提となっています。お店にお客様が来店されて、飲み物なり食べ物なりを提供することで対価をもらえる商売ですね。

さて、”お店の方向性”とは何なのかというと、「何のためにそのお店が存在するか」「何のためにそのお店を開いたのか」といった点です。その考えの根幹は基本的には、創業者やオーナーさんが思い描いて表現するものだと思いますが、例えば以下のようなものがあると思います。

●自分が作る○○という料理が最高に美味しいので、より多くの人に楽しんでもらいたい
●レストランで食事をすることで非日常を体験してもらい、利用する人たちに幸せを感じてもらいたい
●80年代のアメリカ文化が好きなので、その世界観や雰囲気を楽しんでもらい、好きになってもらいたい
●アレルギーなど食事制限のある人たちに、安心して楽しめる食事の場を提供したい
●人々が集まる憩いの場となりたい
●地方に行った時に食べた鍋がとても美味しく感動したので、この喜びを皆に知ってもらいたい
●子育てで大変なお母さんたちの息抜きや助けになるようなお店を作りたい

 

などなど、本当に様々な理由があると思います。もちろん「お金儲けがしたい」といった理由も同時にあると思いますし、その理由も当たり前のことではありますが、今回の”アルバイトスタッフさんを仕事に巻き込んでいく”、といった観点で考えると、その理由一択では人の心を動かすにはちょっと物足りないかなと思います。

そしてなぜ、上記のような “お店のウリ” や “お店が一番大切にすること” を指し示すことが大事かというと、そのお店で働くスタッフさん達の意思統一を行いやすいからです。目指すゴールが明確な方が、物事の判断にブレが生じにくくなります。また、一つの指針に沿って仕事を頑張っている方が、スタッフ同士の一体感も生まれ、気持ち的な部分でもお店に対して “味方” となって働いてくれる人が増えるであろう、と思います。

オーナーさんご自身がお店にいたり、お店を少人数で運営している場合などは、具体的にこういったものが示されていなくても、そのマインドは心の中にあるはず、なのであまり必要はないと思います。ただ、従業員が増えていった時や、ここでいうアルバイトスタッフさんをお店の方針に引き込む、少しでもオーナーさんの思いに触れて同じようなマインドで働いてもらう、といった時には、その指針が示されている方が効果が出るかと思います。やはり、人が増えていくと “思い” も薄まってしまうので、明確な指針がある事で、その薄まり方を和らげることができます。

という事で、まずは「お店の目指す道はこうだ」「ここはこういったお店だ」という事を指し示します。

 

 

② スタッフのあるべき姿を示す

次に、そのお店の目指す道に沿った上で、スタッフがどのように行動するのが望ましいか、を示します。具体的には、スタッフのあるべき姿となる “お手本となるスタッフ” を育てます。”お手本スタッフ” がいると、アルバイトスタッフさん達にとって、どういう行動が正解なのか、どういう行動が良いとされるのか、がとても分かりやすくなります。

「百聞は一見にしかず」みたいな感じで、言葉だけで仕事を説明されるより、実際に手を動かしながら仕事を説明された方が、間違いなく分かりやすいです。また、教えられる人の理解も早くなると思いますし、勘違いのミスも起きにくくなります。

それと同じように、”お店側がスタッフに行ってほしいこと” を教える場合にも、例えば紙のマニュアルを読みながら説明するよりも、お手本のスタッフが実際にサービスなどを行っているのを見てマネをする、といった方が分かりやすく、言葉使い、所作、動き方などを同時に感じ取れると思います。

 

そして、ここからがアルバイトスタッフさんを巻き込むための大きなポイントです。そのポイントは、「お手本スタッフにカリスマ性をもたせて、アルバイトスタッフに憧れさせる」です。

“カリスマ性”とは、、、色々な解釈があるかと思いますが、ここでのまず第一はビジュアル的な部分。 “カッコ良い” “きれい” ”かわいい” “背が高い” “スタイルが良い” といった、一般的に若い男女が、憧れやすい要素、を重視します。

多少の偏見のもとの話ではありますが、やはり身なりの良い人の言動の方が、そうでない人の言動より人に伝わりやすい気がします。そんな、アルバイトスタッフたちが憧れるような格好良い人、綺麗な人が、お店にとって良い事を率先して行っていたら、その行為を “正” とみなして、追従してくるはずです。

例えば(これも偏った見方が入っているかもですが、)女子大生のアルバイトスタッフさんに仕事を教える場合、イケメンお兄さんが教えるのと、お局的なオバ様が教えるのとで、仕事に対する楽しさは違ってくると思います。

もちろん、お局的なオバ様が悪い、という話ではなく、今回の “アルバイトスタッフに職場を好きになってもらうための入り口のシチュエーション” としては、イケメンの方が適しているのかな、という話です。

ちなみに、お局的な人には、一旦仕事を楽しく思ってもらった後に、しっかりとした教育を行ってもらうという、さらに重要な役割があります。(ちなみに、そのお局的なスタッフさんが何かを教える場面で、その言葉をより刺さりやすくするためにも、カリスマ性はあった方が良いです。上記では特に外見的な要素を優先していましたが、それだけでなく「誰かに負けない何か」を持っている事は尊敬につながり、その言葉に重みが出てきます。もちろん外見的にも惹かれるポイントを持っている事も大事ですが、色んな意味でのカリスマ性で人を惹きつける事はとても大事です)

 

 

ちなみに、”カッコ良さ” は生まれ持った外見からのみ出てくるものではなく、後から付け加える事も出来ると思います。髪型・服装・持ち物など、本人に&お店に合ったスタイルでカッコ良く見せる事は出来ます。

という事で、戦略的にお手本スタッフにカリスマ性を持たせます。例えば、、

◎マネージャーやアシスタントマネージャー、リーダーなどの役職を与えると共に、一般スタッフの制服とは違うものを着てもらう(もちろん格好良く見えるものでないとダメです。例えばですが、スタイリストさんに協力を仰ぎ、人気スタイリストさんのコーディネートが着れる、なんて価値もまた、お店のブランド向上につなげる、なんて方法もあるかもしれません)

◎何かのお祝いなどで、高級過ぎないボールペンをプレゼントする(高級過ぎるとヤラしく見えるので逆効果です。また、アルバイトスタッフでも頑張れば買えるといった、手の届く範囲のモノの方が現実的な憧れとなり、マネしやすくなります。センスの良いモノをサラッと使っている、というのが良いですね)

モノのプレゼントに関しては、他にも「メモ帳」「ソムリエナイフ」「時計」などお店で使用するものであれば、どれも効果的だと思います。ただ、やはり高級過ぎるモノにならないよう注意です。(高級品のプレゼントに関しては、”本当に頑張っているスタッフやチームへの労いやご褒美” としてであれば良いと思います。ただ今回のポイントは、日常の仕事からアルバイトスタッフに憧れさせる、ですので、より現実味があったほうが良いです。「○○さんの真似して△△買っちゃいました」なんていう発言があれば、それはもう既にお店に引き込まれている証拠です。)

 

もちろん、持ち物が良くなっただけで仕事のスキルは上がりませんが、元々スキルが人より秀でているスタッフに上記のような良いものを与えて、カリスマ性を作る、といった感じです。

ちなみに、お気に入りの服を着ていると気分が良い、とか、髪型が決まっていると格好良くなった気がする、あるいはその逆の感覚、というのは皆さん感じたことがあると思います。これと似たような感じで、良い服や良いモノを使用していると、気分が良く “自信” が出てくることもあります。また、そのモノに自分も負けないようにと、頑張る姿勢も出てくるかもしれません。これにより、お手本スタッフさん自身も日々の仕事を楽しめて、レベルアップにつながれば、良い事尽くしですね。

 

③ アルバイト代以外でも働いていて自分に得になると感じてもらう(情報や技術が身につくと思わせる)

次に、アルバイトの仕事に対する意欲的な部分です。

ただ、バイト代をもらうためだけに働いている。それも悪い事ではないと思いますが、そんな感情だけだと、その仕事が流れ作業になってしまいがちで、ただただ時間が過ぎるのを待つだけのスタッフが増えてしまいます。お店としては、出来ればそういうスタッフよりは、アルバイトで仕事している時間を、楽しく、自分にとってスキルが身に付くような場所、と前向きに思ってくれるスタッフが多い方が助かります。またそういったスタッフが多い方が、周りのスタッフもやりがいが出ます。

さて、飲食店で働いて身に付けられる技術や情報とは何でしょう。大きく分けて下の2つが代表的だと思います。

① 調理知識や調理技術、食材の知識やドリンク類の知識

② 接客技術やコミュニケーションスキル

 

もちろん他にも、深堀りすればたくさん得られるものはあると思います。例えば、

外国人ゲストが多く来るお店だったら「英語やその他外国語」、和食や洋食、中華などその店のジャンルに即した「テーブルマナー」や「食文化」など、本人の意欲次第で得られるものは多々あると思いますが、共通してどこの飲食店でも得られるものは最初の2つかと思います。

特に、料理に関する知識や技術は、普段の生活に直結して使えたりするので、アルバイトスタッフさんも興味を持ちやすいかと思います。

ちなみに、自分が関わってきたお店では、メニューの1つ1つのレシピを店舗内で比較的細かく共有していました。理由としては、アレルギーなどにより、口にしてはいけない食材のあるお客様が多くいらっしゃるので、その確認を丁寧かつスピーディに行うためでした。料理人さんの中には、レシピを公にする事に抵抗を感じる人ももちろんいましたが、大きいお店で調理スタッフも数十人いるような環境では、公開している方が効率的ではありました。

そして、そんなアレルギー食材の確認のために始めていたレシピ共有ですが、結果としてアレルギー確認以上に、ホールスタッフの「商品知識の向上」と、「料理に興味を持ってくれるきっかけ」として、大きな効果を得ることが出来ました。

「商品知識の向上」に関しては、その共有されていたレシピには、材料だけでなく作る手順まで記載してあるので(イメージ的には、クックパッドさんのようなレシピ共有サイトみたいな感じです)実際に作っている工程を想像しながら見れることで、より具体的なイメージにつながっていました。また、定期的に試食も行っていたので、レシピで見た内容と実際の味とのすり合わせがその都度出来て、そこでの感想をそのままお客様への説明に活かせていました。

「料理への興味」に関しても、そのレシピが作業に沿って書いてあり比較的分かりやすいので、実際に真似して家で作ってみる、なんて事も良くありました。そして、その際に出た疑問などを、またお店に来た時に料理人さんに質問するなど、良いコミュニケーションが生まれていました。

お酒などの飲み物もそうだと思いますが、やはりお店で使用しているモノは、お店以外の場所で見かけた時に目につきます。そして知っているものに出会うと嬉しい気持ちになったり、親近感が湧いたり、また自分の知識が増えている事に喜びを感じたりすることもあります。また知識は人に言いたくもなります。例えばアルバイトの男子大学生が女の子の友達と食事に行った時に、

ぴーこさん
ぴーこさん

マティーニって何?

ちーたくん
ちーたくん

マティーニはショートカクテルでジンとベルモットを使ったお酒だよ。度数が高いから飲めないかも

ぴーこさん
ぴーこさん

ショートカクテルって何?ベルモット?

ちーたくん
ちーたくん

カクテルは、ロングとショートってのがあって、よく見る三角のグラスに入っているやつ

ぴーこさん
ぴーこさん

へー、じゃぁそれにしようかな

ちーたくん
ちーたくん

いや、多分きつくて飲めないと思うよ。スプモーニとかの方が飲みやすくて良いよ

ぴーこさん
ぴーこさん

何、スプモーニって?

ちーたくん
ちーたくん

カンパリっていうちょっと苦みのあるリキュールにグレープフルーツとトニックウォーターが入っているからさっぱりと飲みやすいよ

ぴーこさん
ぴーこさん

あ、カンパリって聞いたことある。よく分からないけど、じゃぁそれにする

そして、スプモーニが美味しくて、「教えてくれてありがとう」「色々知っていてすごいね」なんてなれば、(アルバイト先ありがとう!!!)となります。

こんなシチュエーション、自分が働いているお店でも、働いているスタッフの話でも、自分が食事しに行くお店でも、比較的よく目にしてきました。特に、若い子たちにとって “お酒” は大人の世界のモノ。そんな大人の世界のモノを知っている事は自慢になりますし、その知識はカッコ良いと思われがちですね。

こんな形でも、アルバイト先で得た知識や経験が、他の時間でも活かせる場面は出てきます。飲食業はポピュラーな業種でもあるので、その知識などが他の場面でも活かせるチャンスは比較的多いと思います。

 

そして、2つ目の養える技術が「接客技術、コミュニケーションスキル」

様々な職業があるので絶対ではありませんが、やはり大半の仕事を行う時には人とのコミュニケーションは重要になります。そんな、人とのコミュニケーション、人との関わり方を養える場として、飲食店は適しているかと思います。

基本的にホールスタッフであれば、お客様とコミュニケーションを取る事がメインの仕事になるので、マジメに接客を行っていれば、人と話すことの訓練が日々行えます。特に学生さんのアルバイトの場合は、年上の人とコミュニケーションを取る事は、それまでの経験ではあまりないと思うので、社会に出る前の良い訓練の場にもなります。

また、対お客様だけではなく、スタッフ間においても、円滑な仕事を進めたり、自分を評価してもらうために、上手なコミュニケーションが必要になります。そして、職場での人との出会いは後の人生に大きな影響を与えるケースも少なくないと思います。同年代のスタッフは、職場の仲間の域を超えて友達付き合いの出来る、かけがえのない仲間になる事も多いと思います。さらに男女間においては、社内恋愛で結婚したケースも数多く見てきました。30代の管理職と、1回り下の20代の女の子の結婚など、飲食店のアルアルですね。

そんな、接客技術やコミュニケーションスキルの向上によって得られる「人とのつながり」が、飲食店の仕事の中で得られる最大の価値ではないかと思います。

 

例えば、お客様との出会いが、本人にとってとても重要なターニングポイントとなる事もよくあって、就職や転職につながった、なんてこともしばしば。また、一定の期間をおいて別の場所で再開したお客様に大きな仕事をもらえた、お客様が自分の事を覚えてくれていて、信頼できるサービススタッフだからと人気店のオーナーさんに紹介してくれた、など、大きな人脈となって自分に返ってくることもあるかもしれません。

飲食店の接客で、お客様の信頼を得る事は簡単なことではありませんが、お客様の心をしっかりとつかむスタッフも大勢見てきました。もちろん、そのようなスタッフは一定のサービスを繰り返し行っているだけではなく、お客様ごとのシーンに合わせたサービスや会話によって、お客様に気に入られています。

そんな、自分の人生を良くしてくれるかもしれない「人とのつながり」をうまく掴むためにも、コミュニケーションスキルの向上は必要ですし、それを日々の営業で養っていける、飲食店の現場という環境をうまく活用してくれると良いですね。

 

2.まとめ  ~ 帰属意識 ~

長文になってしまいましたが、今回は「アルバイトスタッフに前のめりに働いてもらうには」といった観点から、いくつかのポイントを紹介させてもらいました。もちろん、これがすべてのシチュエーションに当てはまるという訳ではないので、皆様の現場の環境に合わせてご検討いただければと思います。

ちなみに、『帰属意識』という言葉があります。簡単には「ある集団に属しているという意識」という意味のようですが、この『帰属意識』を高める事が、自分が紹介させていただいた、いくつかのポイントの “核” になるのかなと思います。

帰属意識が高くなると ≪その集団に対して興味を持つようになり、その中で役に立ちたいと思うようになる≫ らしいので、帰属意識は高いに越したことはありません。

という事で、帰属意識を高めるために何をするか、、、居場所を作って居心地の良い場所にする。

”居心地の良い”とは、別に “好き勝手出来るから楽” という事ではなく、自分の行う行為や仕事が認められていて、その行為がその集団の役に立っていると、感じられる事、なのかな、と思います。自分がいなきゃこの集団は崩壊する、という感覚にまでなってしまうとその思想は危険ですが、自分がいることで良い影響を与えているであろう、と感じてもらう事が出来れば、その集団への帰属意識も高まる、、と考えます。

また、自分が認められる以外にも、”仲間が認められている、仲間が一目置かれている” という点も帰属意識の向上に影響を与えうると思います。

自分も若い頃に実際に感じていたことですが、例えば、遊んでいるグループの中にカッコ良い男子がいたり、可愛い女の子がいたりすると、自分もカッコ良くなった気になる、錯覚が起きて高揚感を得られる、といった感情があります。自分は、人に比べてミーハーな方だったので特にそうだったのかもしれませんが。(あまりないシチュエーションですが、芸能人と一緒にご飯をする場面など、その最たるモノかもしれません笑)

例えば、大学生のアルバイトスタッフが友達を連れてバイト先に遊びに来た時に、イケメンスタッフや可愛いスタッフがいると、「お前のバイト先、いいなぁー」みたいになり、言われたそのスタッフも誇らしく思ってくれると思います。あるいは、同じシチュエーションでご家族の方とご来店された場合に、店長なりカリスマ的なスタッフが、しっかりとした話し方で挨拶とお話しが出来れば、「息子 or 娘 をよろしくお願いしますね」みたいな話になり、家族でのバイト先の話しも前向きなものになり、本人の愛着も湧いてくると思います。

というように、周りの人に自慢できるようなカリスマスタッフがいると、自分が働いている環境にも誇りを持ってくれて、お店に対して愛情をもって働いてくれることにつながりますね。人に自慢できる職場が作れると良いですね。

 

 

また、アルバイトのスタッフさんは、【学生】【主婦】【フリーター】【ダブルワーク】など、人によって、働く目的やお店に費やす時間が大きく違ってくるので、社員と同じマインドで働いてもらう、というのは無理があります。もちろん、そこまでの責任を求められないのがアルバイトですし、そこまでを背負わなくても良いのですが、ただ、お店で働いている以上、お店の顔として一定以上のプライドとお店に対する愛情をもって働いてもらいたいな、お店のことを好きになってもらいたいな、と思います。

そんな気持ちを持ってもらうためにどうすれば良いか、といった観点でここまで紹介してきました。ただ、これからの世の中がどのように変化していくか分かりませんが、例えば、AI化が進んでいく中で、サービス業のスタッフの価値を考えた時に、”ただただお客様から言われたことを聞いてそれを伝える”というサービスマンはおそらく不要になってくるかと思います。

必要なのは、如何に人の気持ちを汲み取って対応できるか、また、如何に人の気持ちや思いを表現して働けるか、といった点なのかなと思います。極端に言うと、思いや気持ちがのった行動が出来なければ、その人の価値も薄くなってしまうかもしれません。

 

自分たちが働くお店で出会ったアルバイトスタッフの皆さんが、今後サービス業に従事するかは分かりませんが、自分らしく “思い” を表現して、お客様とつながっていく楽しさ、お客様に喜んでもらう嬉しさ、を少しでも知ってもらえればと思います。

誇りをもって、前向きにサービスを楽しんでくれる人が、一人でも増えれば良いですね。

サービスに関するお話も、またさせていただければと思いますが。

最後までお読みくださり、ありがとうございます。

 

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