皆様、こんにちは。
『世界三大○○』
よく聞くフレーズですね。
『三大美女(クレオパトラ / 楊貴妃 / 小野小町)』とか、『三大国際映画祭(カンヌ / ベルリン / ヴェネツィア)』や『世界三大仏教遺跡(アンコールワット / ボロブドゥール / バガン)』などの、比較的良く耳にするものから、
『三大花粉症(スギ / カモガヤ / ブタクサ)』や、『三大がっかり(マーライオン / 人魚姫の像 / 小便小僧)』なんて、「そんなカテゴリーもあったんだ、」と思うようなものまであります。(”がっかり”は意外と有名かもしれませんね)
これらの三大○○が身近に活躍する場所は、人とのコミュニケーションの場ではないでしょうか。知識を披露したい時や、クイズなどで楽しむ時、「そういえば何だっけ」とか「聞いたことあるけど何だったっけ」などの記憶を確認する時などなど。
飲食店の場においては、お客様との話しやすいネタの1つになると思いますし、また、スタッフがそのような知識を持っている事が信頼感につながってサービスに説得力が出るなどの効果が出る場合もありそうです。また、それにより、食事がより美味しく感じたり、おおげさかもですが、場の雰囲気に重厚感が出るような影響もあるかもしれません。
ちなみに、”世界三大~”なんて言われていますが、共通の世界的な公式の機関が公式の見解で認定しているようなものではないため、世界共通認識ではない点はご注意ください。
それでも、日本では同じ認識で多くの人が知っているものではあるので、話しのネタとしては頼れるものだと思います。
今回は、そんな世界三大○○の中でも飲食店に関わるようなもので、働く上での知識としても、お客様とのコミュニケーションにも一役買うようなものをいくつかまとめてみました。
接客の助けにでもなってお客様との良い関係が作れれば幸いです。
世界三大料理
・『中華料理』
・『トルコ料理』
まずは食事系三大○○の王道。
3つの中では特に “トルコ料理” がピンとこない人が多いと思います。また「日本料理やイタリア料理は入っていないんだね。」なんて思う人も多いかなと思います。確かに自分も初めて聞いた時に、「3つのうちの1つは和食じゃないんだ、なんか残念」と思いました。
トルコ料理って具体的には?
あまりピンとこないトルコ料理ですが、比較的ポピュラーなメニューだと “ケバブ” や “ハムス” でしょうか。ケバブは屋台などでも見るような “ドネルケバブ” や、串に刺さった “”シシケバブ” など聞いたことがあると思います。
ドネルケバブに似た、大きな肉の塊をそぎ切るパフォーマンスを行う “シュラスコ” といったものもありますが、こちらはブラジルを本場とするお肉料理で、ケバブとはちょっと違ってきます。「シュラスコ」は牛や豚、鶏などの塊肉を使用するのに対して、「ケバブ」は主に薄切りの羊肉を、重ねて大きな塊とするようです。羊肉を使用する理由は、イスラム教の “豚を食べない” といった宗教上の理由からなのですが、こういった知識も、話のタネに役立ちますね。
世界三大珍味
・『トリュフ』
・『フォアグラ』
こちらも有名ですね。そもそも「珍味」って何だろう、と調べてみると、食材自体が希少だったり、外見と味が意に反するなどで珍しがられる食材の事、だそうです。
そういった性質により高価なものなので、安価に再現した “コピー食品” も広く出回っています。なので、自分が今までに食べてきたものが果たして本物だったのかどうか、、正直分かりません。。。と同時に、今まで食べたそれらが、「すごく美味しかったか?」と聞かれると、、「正直そうでもなかったな」と思うので、おそらく本物ではなかったのかな、とも思います。
本物の三大珍味を味わってみたいものですね。
ちなみに、けっこう何でもそうですが、こういった珍味は特に、最初に食べた人がすごいですよね。良くトライしたな、とか良く発見したな、と深く思います。
日本三大珍味
日本三大珍味というものもあるようです。
『からすみ』『このわた』『うに』or『うるか』or『くちこ』
この3大には諸説あるようで、3つのうちの1つは『うに』か『うるか』か『くちこ』のどれかとなる場合もあります。ちなみに、それぞれは、
【からすみ】ボラやサワラなどの卵巣を塩漬けして乾燥させたもの。
【このわた】ナマコの腸で作る塩辛。
【 うに 】三大珍味のうには(生うに)ではなく、バフンウニを塩漬けにして熟成した「塩(汐)うに」を言う。
【 うるか 】アユの内臓を塩辛にしたもの。
【 くちこ 】ナマコの卵巣を平たくして干したものが一般的で、干さずに塩辛にした生くちこもある。
どれもこれも、最初に食べた人、すごいですね。
世界三大スープ
・『トムヤムクン』
・『ブイヤベース』
・『ボルシチ』
3大と言いつつ、普通に4つ出てきます。。。その理由として、それぞれが魅力的で3つに決めきれないといった説があるらしいのですが、三大○○選定におけるその自由度の高さも良いですね。
それぞれ、「フカヒレスープ=中国」「トムヤムクン=タイ」「ブイヤベース=フランス」「ボルシチ=ウクライナ」のスープで、ボルシチはロシア発祥かと思いきや、ウクライナのスープのようです。もちろんロシアでも良く飲まれるものなので、ロシア料理とも言えると思いますが、もともとはウクライナらしいです。
ブイヤベースとチョッピーノ
ブイヤベースに関して、厳密には、使う食材に決まりがあるようで、本当はエビや貝などは使われないらしいです。個人的には、ブイヤベースと聞くと、ムール貝やエビが入っているスープのイメージがありますので、日本人がイメージするブイヤベースは、本場の人に言わせたら邪道なのかもしれませんね。。
ちなみに、最近名前を聞くようになったのですが、アメリカ料理で「チョッピーノ」という煮込み料理があります。このチョッピーノは、『エビやムール貝などを使用したトマトベースのスープ』なので、まさにブイヤベースのイメージそのものですね。もしかしたら、これからは、(このスープはブイヤベース!)だと思ったら、チョッピーノと呼んだ方が間違いが少ないのかもしれません。
2種類のトムヤムクン
あまり正確に知られていないかもですが、トムヤムクンには「ナムコン」と「ナムサイ」と呼ばれる、スタイルの違う2種類があります。
「ナムコン」ココナツミルクを使った濁ったスープ。味わいはマイルド。
「ナムサイ」透き通ったスープ。辛みや酸味がナムコンよりは強い。
日本で良く出会うのは、”ナムコン” の方かなと思いますが、お店に行った時などに、どちらのスタイルだろうと思いだしながら食べるのも面白いですね。
世界三大ハム
・『ハモン・セラーノ』
・『金華火腿』
プロシュート・ディ・パルマ
プロシュートはイタリア産の豚もも肉で作るハムなので、プロシュートディパルマはイタリアパルマ産のハムの事。ちなみに、加熱したものは「プロシュートコット」と呼ばれ、非加熱のものは「プロシュートクルード」と呼ばれます。(私たちが生ハムとしてイメージするのはプロシュートクルードの方ですね)
また、生ハムは、塩漬け→乾燥→熟成後に、低温燻製を行う事があるのですが、プロシュートは燻製を行いません。そのため、豚もも肉本来のうま味をシンプルに味わいやすく食べやすいなどの特徴があります。
ハモン・セラーノ
白豚の後ろ足から作るスペインの生ハム。プロシュート同様、燻製は行いません。ちなみに、黒豚のイベリコ豚で作られるスペインの生ハムは「ハモン・イベリコ」と呼ばれ、基本的にはセラーノより高価になります。
製法の特徴として、一部の皮を剥がして塩漬けを行います。そのため、塩味を強く感じたり、塩が浸透する分、肉の水分が抜けて、肉の旨味がより凝縮する、といった特徴が出てきます。先に紹介したプロシュートは皮を剥がさずに塩漬けを行うので、ハモンセラーノに比べるとさっぱりとした味わいの印象になるかと思います。
金華火腿
“きんかかたい”と読みます。火腿は中国語でハム、なので「金華ハム」ですね。
見た目がとても特徴的な、頭とお尻の尻尾部分が黒い金華豚の後ろ足から作られる。一般的な養豚では穀物をエサとする事が多いが、金華豚は主に野菜を食べて育つため、脂身が少なく締まった肉質が特徴。他の生ハムのようにそのまま食べるより、スープなどの料理の旨味足しの素材として使われてきた。
世界三大ブルーチーズ
・『ゴルゴンゾーラ』
・『スティルトン』
三大チーズ、ではなく、青カビチーズに限定してます。
それぞれ作られる国と、素になる乳の種類に大きな違いがあります。
・ロックフォール:フランス、羊乳
・ゴルゴンゾーラ:イタリア、牛乳
・スティルトン :イギリス、牛乳
個人的かもしれませんが、3つの中でスティルトンが一番なじみが薄い気がします。
スティルトン
あまり聞きなれないスティルトンですが、青カビのブルースティルトンと、青カビの入っていないホワイトスティルトンがあるようです。
また、とても興味深い話も出てきます。【食べると変な夢を見るチーズ】と言われているようです。本当かどうかは分かりませんが、ネット上には変な夢を見たという話しや、また科学的には、他のチーズよりスティルトンに多く含まれるビタミンB6に、夢を鮮明に思い出しやすい効果がある、とか言われていたりもします。
まぁ、そもそも夢って、そのほとんどが変なものだと思うので、(変な夢を見やすい)というよりは、(眠りを浅くして夢を見やすい状態にする)といった感じになるのかな。
情報の真偽は分かりませんが、意図的に夢を見やすい状態を作れる食べ物がある、という事はとても面白いですよね。
世界三大米料理
・『ピラフ』
・『リゾット』
人によっては、ピラフではなくチャーハンとなる事もあるようです。
すべて馴染みのある料理なので、どのようなものかは比較的イメージがつきやすいかと思いますが、ピラフとチャーハンの違いがピンときませんでした。。
という事で、ピラフとチャーハンに関して。
もちろん味付けや主に使う具材などに違いはありますが、根本的なところで言うと、生米から調理するか、炊いたお米を使うか、の違いとなります。ご存じの通りチャーハンは先にお米を炊き、その後にフライパンなどで具材と炒めます。一方ピラフは、生のお米を炒めてからスープなどで炊きます。なので、ピラフはしっとりとした仕上がりになる一方、チャーハンは周知のとおり、パラパラとした仕上がりになります。
世界三大炊き込みご飯
三大米料理の他に、三大炊き込みご飯、なるものもあります。そして、そこに入るのは、『パエリア』『松茸ご飯』『ビリヤニ』だそうです。
“パエリア” はここでもしっかりと入ってきますね。そして、”松茸ごはん” 美味しいですね。そして、”ビリヤニ” 失礼ですが、「なんだそれ。。」という感じでした。
ビリヤニは、ざっくり言うとインドの炊き込みご飯。タイ米で知られる細長くて粘り気の少ないインディカ米(その中で高級と言われるバスマティライス)を使います。作り方も様々あるようですが、主に鍋に具材とマサラと呼ばれるスパイスと米を交互に重ねて炊き上げるようで、そのため、部分的に偏りのある味わいになるのも特徴の1つらしいです。食べる箇所によって味わいが異なるので飽きなくて良いですね。
世界三大作物
・『米』
・『とうもろこし』
どれも馴染みのあるものなのでイメージしやすいですね。ちなみに、三大作物は単純に生産量の多いものが選ばれているようです。
米はそのままの状態(炊きますが)で食べる事が多いし、小麦も粉から加工されたものが身近にたくさんあるので分かりやすいと思います。とうもろこしは、そのままやスープ以外があまりピンとこないかもしれませんが、分かりやすいものだと「トルティーヤ」の原料がそうですね。そして、小麦は世界の多くの地域で、米は主に東南アジア、とうもろこしは中米やアフリカなどでよく食べられます。
世界の麵
世界各地には小麦などから作られる麵料理がたくさんあります。(ソバは3大作物ではないですが)
ラーメン、パスタ、うどん、そば、フォー、ミーゴレン、冷麺、パッタイ、、、などなど
これに関して昔からすごく気になっていたことがあります。遠く離れた土地にも関わらず自然発生的に、穀物を粉にして、捏ねて、細長くして、麺を作る、という加工の道を同じようにたどっている事。もちろん、交易による文化の伝播により麺の作り方が伝わっていった、という事もあると思いますが、生きていく知恵の1つとして本能的にヒトがたどり着いた結果なのかな、と考えるとすごく興味深いです。
こういった現象を “100匹目の猿” というらしいのですが、生き物が持つ、超能力の可能性を感じられて面白いです。双子の人が奇跡的にシンクロする事など良く耳にしますよね。
まだまだ、話しのタネになりそうな三大○○はあるのですが、どんどんと長くなってしまうので、一旦おひらきにして、また別トピックで紹介させてもらえればと思います。
ちなみに、色々な三大○○を見ていく中で、ありそうだけど意外とないんだな、と思うようなものもありました。例えば、『世界三大パン』とか『世界三大肉料理』とか『世界三大デザート』なんてありそうだな、と思って探すも、意外と出てこず。。
どんな過程で三大○○が作られていくのか、経緯などの詳細は分かりませんが、業界の盛り上げに三大○○とうまく付き合っていけたら面白そうですね。
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