色んなタイプの人がいてこそ、良いチーム

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飲食店 現場体験記

「チームワーク」

よく耳にする言葉です。仕事でもスポーツでも、学校でもプライベートでも、多くの人が集まる場所では重要なキーワードだと思います。

自分は学生時代にスポーツを行ってこなかった事もあり、思春期の多感な時期にチームワークにあまり触れてきませんでした。そういった点も影響してか、正直に言うと、いまだにセルフィッシュな部分が強く、うまく人に頼る事が苦手です。また、色々な事を自分で行いたくも思うので、人を信頼して任せるという事があまり出来ませんでした。

ただここ数年、歳も重ね、飲食店の現場で若い頃と同じような動きが出来なくなってきたり、部下や上司、周りの仲間など、関わり合いを持つ人の数も増えてきました。そんな中で、遅まきながら、人を信頼して頼る事、任せる事の大切さを実感して、「あぁ、チームワークって大事だな」と思っております。

 

ちなみに今振り返ると、特に社会人1年目の不動産会社で経験した事は、各部署の連携による、まさにチームプレイのもと仕事が進んでいたのかな、と思います。

かなりザックリとした流れになりますが、社内での案件の動きは以下のように流れて仕事が進んでおりました。

『仕入れ → 鑑定 → 法務 → 社長 → 経理 → 不動産管理 → 営業 → 社長 → 法務 → 経理』

大雑把な流れで間違いもあるかもですが、自分が働いていた会社ではこのような感じで1つの案件を各部署にお願いして進めていくという流れでした。

その当時は、その一連の流れを「面倒だな」なんて思っておりましたが、社会人経験を重ねていく中で以下の事に気付きました。

『仕事の質とスピードの両方を求めると、早いタイミングで専門的な知識やネットワークを持っている人達に任せた方が、安全に遠回りなく進められる』

コレは、間違いないかと思います。

 

さて、飲食店に関してですが、こちらでも専門分野ごとにチームが分かれていたりします。

かなりザックリ分けるとすると、「ホール」「キッチン」「バー」「受付」などでしょうか。さらに細かく分けると “キッチン”の中にも、「サラダ場」「グリル場」「洗い場」など、また担当業務においても「ソムリエ」「パティシエ」「バリスタ」などなどたくさんの棲み分けが出てくると思います。

お店の大小により、1人が多くの担当領域を兼任しているような場合もあると思いますが、飲食店においてもやはり、各専門チームごとの仕事の連携によりお店が成り立っているのは間違いないと思います。

 

今回は、そんな飲食店の中で、必要になるポジションやスキルに関して紹介させてもらいます。人にはそれぞれ(得意 / 不得意)や(長所 / 短所)があると思いますが、誰かの不得意や短所は、他の誰かの得意や長所で補える場面はたくさんありますし、そのように進めていってこそ、お店が良い方向に進んでいくものだと思います。

アルバイトスタッフさんの入れ替わりも比較的多く、雇用形態の違う人たちが同じ空間で同じ業務を行う事も多い飲食店において、色々な個性を持つスタッフさんたちの特性を見極めて、それを活かす事で、良いお店作りにつながればいいなと思います。

飲食店で必要な能力

必要な能力に関して、3つの分類に分けて紹介していきます。

「技術面」「マインド面」「身体面」の3点です。

”技術面” とは、先にもあげているような、シェフ、バーテンダー、ソムリエなどの専門的な知識や技術による点、

“マインド面” とは、どのお店にもいるような “盛り上げ役” ”ムードメーカー”や、皆に安らぎを与えてくれるお母さん的な存在の人、などの精神的な要素、

“身体面” とは、背が高いとか、力持ち、または容姿が良いなどの、各々の身体的な特徴そのもの、

という、3つの分類となります。(ちなみに、基本的にホール側の視点となるため、キッチン内の細かな業務における技術面にはあまり触れられていません)

必要な能力を整理して見える化する事は、チームに足りないスキルや不足しているちから、また個人に求める必要な能力など、人材育成やチーム作りの助けにもなりますし、新規採用を行う際に必要な人材をイメージする助けにもなると思います。

“技術面”の必要な能力

~~ 飲食店特有のスキル ~~

「食の知識がある」当たり前ですね。ホール視点で言うと、食材や調理に関する知識は、シェフとのコミュニケーションや信頼関係の構築においても必要になる。何よりお客様との会話において、当たり前に知っていないといけないもの。

「ワインの知識がある」食やシーンに合わせたワインの提案でお客様を楽しませられる。またサービスの際の所作の教育も出来て、お店全体でスマートなサービスを行えるようになる。

「お酒の知識がある」お店のニーズに合わせたドリンクの開発が出来る。また、お客様の要望に即興で応えて美味しいお酒を提供出来る。

~~ パソコンスキル ~~

「エクセル」エクセルで表計算が出来ると売上分析を行うのに大いに役に立つ。また資料作りも効率よく行える。

「ワード」議事録などの資料を綺麗に分かりやすくまとめられる。

「パワーポイント」店舗内でのお知らせ事項など、画像やイラストなど交えて分かりやすく共有できる。

「イラストレーター/フォトショップなど」メニューや掲示物などスピーディーにお店の意図したものを作成しやすくなる。

~~ ビジネススキル ~~

「敬語」色々なお客様と臆せずにコミュニケーションを取る事が出来る。

「メールや手紙」お客様と積極的にコミュニケーションを取って顧客を掴みやすくなる。

「文章書くのが上手い」ホームページなどお店の紹介文などをまとめられる。社内外のやり取りにおいて、円滑に物事を進められる。

~~ その他のスキル ~~

「写真撮るのが上手い」料理やドリンク、店内の写真など綺麗でしゃれた写真があると、特にSNSを使っている場合に効果的。

「大工が得意」テーブルや椅子、棚など家具の補修や修理が店舗内で行える。また、技術次第で必要な棚を自前で作る事も出来る。

「計算が早い」数字による分析が瞬時に出来る。

「会話が上手い」売りたいものが売れる。顧客を掴める。スタッフにも好かれる。

「動きが早い」あらゆる仕事が早ければ、多くの仕事を任せられる。同時に仕事の質も高くないと意味がないですが。

「外国語が堪能」英語や中国語、フランス語、イタリア語などなど、お店の業態や顧客によって活かせる言語はそれぞれだが、お客様とのコミュニケーションはもちろん、お店の宣伝においても、海外の言語や文化に精通している人がいると頼りになる。

 

“マインド面”の必要な能力

「リーダーシップのある人」やはり統率をとる人がいないとチームは活きてこない。また、ちゃんと監督しないと、せっかくの個々の力が空回りする事も多い。

「ムードメーカー」その人がいると、雰囲気が良くなるという人。

「情熱家」熱い気持ちを表に出して、皆の心に火をつける事が出来る人。

「冷静屋 / 戦略家」物事を俯瞰的に眺めて、解決策を出せる人。リーダーがこの能力を発揮する事も多いが、部下が、リーダーもコマの1つとして効率的に使っていくようなケースもある。

「母的、父的、姉的、兄的な人」特に若い世代のアルバイトスタッフが多い場所などでは、ケアをしてくれる人がいると、心のよりどころが出来て、離職率が下がったりする。

「妹的、弟的な人」目上の人や先輩が、気にかけたり、守ってあげたり、教えてあげたりしたくなる存在がいると、仕事にやりがいが生まれる。

「癒し」飲食店は日々激務であることが多いので、精神的な和らぎを与えてくれる人がいると場が和む。

「嫌われもの」誰かが憎まれ役になる事で、チームの調和がとれることもある。トップを立てるために、No.2が憎まれ役を演じる事はよくある。

「出来の悪い人」時に、出来の悪い人がいる事で、そこを守る意味で、他の人の結束が高まったり、チーム全体の雰囲気が良くなることもある。ただ、出来の悪い人が本当に何も出来ないと、その人の存在価値も薄れるので、何か1つだけでも、人より優れた点や得意な点を持っている事が大事。

「馬鹿になれる人」ムードメーカーに近い。悪い空気が流れている時や、皆の気持ちが乗ってこない時に、自分を犠牲にしてその空気を砕く人の事。

「堅実な人」1つの事をコツコツと丁寧に行えるので、ルーティーンワークを任せると安心。

「大胆な人」皆を驚かせるようなマイナスな行動をおこすリスクがある反面、その大胆な行動や思考で、思いもよらないアイディアが出てチームを助ける事もある。

 

“身体面”の必要な能力

「背が高い」高い場所にある、電球の取り換えや掃除、棚の出し入れなどで頼れる。

「力持ち」肉体労働の多い飲食店の様々な場面で助けらる。

「イケメン / 可愛い」お客様に対して癒しを与えられるとともに、スタッフも楽しませられる。場合によっては、余計な嫉妬やトラブルの元にもなってしまうので要注意。

「スラっとしている」特にレストランサービスにおいて好印象を与えられ、商品が売れやすくなったりする。

「手足が長い」細い狭い場所に何か落ちた時など、普通の人の手が届かないところに届く。

「背が低い」狭いところにもぐりこんで作業が出来る。

 

こちらで出てきた様々な個性の他にも、まだまだ人の役に立つ能力はあるかもしれませんし、けっこう偏りのある特徴の紹介となってしまったかもですが、、、

人がそれぞれに持っている色々な個性や特技、得意な事が、チームの役に立つ場面は必ずあると思いますし、それらの能力をうまく絡めてチームの力として個々の力を倍増させる事は、すごく楽しい事だと思います。

一概に言えないかもですが、一人よりも大勢で一つの事を行う方が、喜びや悔しさなどを分かち合える分、成功においても失敗においても、仕事自体が数倍楽しく感じられるようになると思います。

能力自体の差

ちなみに、色々な個性の話をしており、それぞれがかけがえのない能力なのは確かなのですが、能力は大きく分けて以下のような2つがあると思います。

A:誰しもが比較的習得しやすく大人数が身に付けやすい能力

B:天性の才能によるような、また特殊な訓練を必要とするような、習得するのが容易でない、少数の人しか持っていない能力

特に、ゼロから1にするようなモノを創り出す “クリエイティブな能力” は重宝すべき能力だと思います。また、そのような力のあるスタッフはより大事にしていくべきだと思います。

良くある話ですが、1を2にするとか、3を5にするという、既に出来上がっているもののレベルを上げる行為よりも、0を1にするという、現状ないものを創り出す行為の方が、やはり断然難しいものだと思います。

その、ゼロからモノを創造できる人の能力は他の能力よりも、高く評価されるべきだと思いますが、時にそのクリエイティブな力が管理能力に飲み込まれてしまうようなシーンも良く見てきました。

例えば、飲食店のキッチンでのお話し。

若いスタッフが、まだ色々なものに染まっていない経験値がゆえに、既存の概念に捉われない突拍子もないアイディアからくるメニューを考えたとします。ただ、そのメニューのアイディア自体は面白そうなものでも、若いスタッフには経験値が足りないので詳細を詰められなくて、全体的に粗く、お店のメニューとして出すにはまだまだ未完成だったとします。

そんな時に、ベテランスタッフや料理長など、目上の人やキッチンの管理職の人の知恵が加わり、細かな部分も含めて調整してまとめていく事で、お客様に出せるメニューとして昇華させたとします。

そんな工程で一つのメニューが作られていった時に、まとめを行った上位職の人がメニューを1から考えた考案者のように評価を受けてしまう、という場面をよく見てきました。

「能力を持っている人数の多い少ない」といった観点ですが。

まとめる事の出来る上位職の人の能力も、もちろん素晴らしく評価すべき能力であると思いますが、そういった能力は知識と経験により比較的誰しもが会得しやすい能力なのかなと思います。その能力を軽視しているわけでもないのですが、それ以上に、最初に「1」を創り出す能力を持っている人の方が数が少なく、尊重されるべき能力だと思います。しかも、その創り出す「1」が、大ヒットにつながるような多くの可能性を秘めている「1」だった場合、そのスタッフの持つ能力は本当に他の人には代え難いものになります。

そのような能力を持っている人をしっかりと評価する事で、その人の能力がさらに開花して飛躍する可能性もありますし、そういった能力を持つ人材をしっかりと抱え込むことは、そのお店や会社に良い未来をもたらす可能性を増やすことにもなると思います。

時に、ベテランスタッフの権力や出世心により、そんな若いクリエイティブな力の芽が摘まれてしまうような事も世の中にはあると思いますが、その若い力が長い目で見たら周り周って自分を含めたチームを大きく救ってくれる事もあると思いますので、しっかりと認めてその能力を守っていける環境を作っていけると良いですね。

 

また、「本当に大事にすべき能力が大事にされない」のとは逆で、「一般的に見たら大事にされるレベルでない能力が大事にされてしまう」といった事が、飲食企業内で良く見られます。

というのは、言葉悪く言うと、、

『ちょっとデスクワークが出来るだけで、我が物顔で牛耳る事が出来る』といった感じでしょうか。

一般企業の中に入れば競争に負けてしまうようなレベルのビジネススキルでも、飲食企業の中ではトップレベルのスキルとして出世できてしまう事が往々にしてある、気がします。

その要因としては(一概には言えませんが、、)飲食店スタッフの多くは、その業態ゆえに、日々の業務の中でデスクワークを行う機会が少なく、同時にそれを学ぶ機会にあまり巡り合えません。もともと得意ではない、好きではない、スキルアップする必要がないと感じている、というのもあると思いますが、日々の経験の少なさも相まって、デスクワークに余計に苦手意識を持ってしまうのだと思います。ゆえに、そのスキルが向上していかない環境が出来てしまいます。

そして、そんな環境の中で、少しパソコンを使えたり、少し数字を意識して行動したり発言したり出来る人が、皆にあがめられたり、評価される事につながってしまいがちです。

ただ、やはり思うのは、そういった多少できるデスクワークのスキルよりも、飲食店特有の「調理技術」や「サービススキル」の高い人が脚光を浴びるべきだと思います。特に、食材を見るだけで工程が思いつき完成したお皿が思い浮かんだり、味の創造がついたり、触るだけで食材の状態が分かったり、などの創造的、独創的な能力は尊い能力だと思います。

ただ、そういったアーティスティックな才能を持っている人たちこそ特に、デスクワークが苦手だったり、そこに大きな必要性を感じていなかったりもします。。

とはいえ、最低限のデスクワークやビジネススキルは飲食企業においても必要だと思いますし、そのような独創性のあるスタッフが、より効果的に本領を発揮するためにも、備えていくべき1つのスキルでもあると思います。

ちなみに、苦手意識のある人にはそう簡単な話ではないかもしれませんが、デスクワークは比較的簡単に身に付けられると思います。進歩しているIT社会のおかげで、ネット検索でほとんどの疑問は解決出来たりしますし。

これからは、飲食店スタッフといえども、デスクワークを当たり前に行えて、一般社会人と同程度のビジネススキルを備えていけると、飲食業界の力がより強いものになっていくのかなと思います。

飲食店特有の専門的なスキルを持っている人達には、おざなりのデスクワークスキルに負けないように、最低限のビジネススキルを身に付けて、ご自身が持つ専門的なスキルを自信を持って発揮していってもらいたいなと思います。

長所と短所は一長一短

『能力の質の差』のお話しをしましたが、そのような “差” を考えながらも、結局のところ一つの能力だけではお店は成り立ちません。やはり、色んな人の能力があって、その能力を持った人たちが協力するからお店が成り立ちます。

先のメニューの話だと、「アイディアを出した若いスタッフの能力」と「そのアイディアを昇華させたベテランスタッフの能力」が合わさって1つのメニューが出来ました。どちらかだけではそのメニューの完成はなく、両方がなければ、出来上がらなかったものになります。

能力の質の優劣のようなお話しもしましたが、それぞれの能力はチームにとっては、やはり必要なものでもあります。

 

ちなみに、ある場面では、時に、能力が劣っている方が良い結果を出せるようなシーンもあります。

飲食店のホール業務において、特にお客様へのサービスに重きをおくような業態の場合は、”接客” がその仕事の大半になるかと思います。お店によって、 “サービススタッフは最低限同じように行ってください” というような「サービスマニュアル」がある場合もあります。ただ、そういったマニュアルがあっても、そのマニュアルをベースに、慣れてきたスタッフはそれぞれの個性を活かしたサービスを自然に行うようになると思います。

例えば、ワインが好きなスタッフは、もちろんワインのセールスが上手だし、ペアリングなどの料理とのマリアージュを意識したセールストークを行えます。また、甘いものが好きなスタッフは、デザートをお勧めするのが上手くなると思いますし、お酒や料理の知識があれば色々なうんちくでお客様を楽しませることも出来ます。

というように、それぞれの個性が活きたサービスを行って、お客様が楽しく食事出来る空間を作る事が飲食店の仕事の楽しさでもあると思いますが、時に完璧なサービスばかりが求められるわけでもないように思います。

もちろん、いい加減なサービスでも良い、という訳ではありません。お客様に楽しんでもらうために一生懸命に、誠実に接客を行う事を大前提として、その上で、多少知識が不足していても、セールストークや伝え方、しゃべり方が上手じゃなくても、お客様はその一生懸命さや、別の観点で食事の場を楽しんでくれるような事もあります。

多少雑な例ですが、例えばオジサマ達の食事会の場合、サービススキルの高いスマートな男性ウェイターよりも、若い女性ウェイターの方がセールスにおいて良い結果が出たりします。その女性ウェイターのサービススキルが男性のソレよりも劣っていたとしても、です。また、その逆の、オバサマ達がお客様で、若い男性ウェイターが喜ばれるといったシチュエーションもあると思います。

また、饒舌な人が苦手なお客様は、良くしゃべるウェイターより、ちょっと寡黙なウェイターの方が、気持ちよく食事できるかもしれません。ワインの知識を披露したいお客様は、ソムリエのようなワインの知識のあるスタッフが担当するより、まだ勉強中くらいのスタッフがサービスした方が、お客様も自由にワインの話しが出来て、より楽しんでもらえるかもしれません。

というように、お客様やそのテーブルのシチュエーションによっては、ただレベルの高いサービスよりも、ウェイターの個性を優先して楽しんでくれるようなケースもあると思います。もちろん、お客様も人なので好き嫌いもあると思いますし。

スキルの高い事だけが、お客様に受け入れられる要素ではなく、スキルが劣っていてもその人の持つ個性がそれぞれ役に立つシーンは絶対にあると思います。

 

チームワークの話しに戻しますと、そのような様々なスタッフの個性をお店の武器 “長所”(時として個人の短所もお店としては長所にもなり得る) として捉えて、同じく様々な個性を持つお客様に適したサービスを行えるようになる事が、「良いチーム」なのではないかと思います。

また、チームリーダーは日々スタッフとコミュニケーションを取って、スタッフの事を理解して、うまく采配出来る環境を整える事が大事です。それが出来れば、日々の営業の意味が増し、一日一日が場当たり的な営業とならずに、経験や成長をしっかりと積み上げられ、戦略的にお店を成長させられると思います。

おわりに

色々な個性や、能力の質、などのお話しもしてきましたが、それでも1つ1つの能力がかけがえないものである事は変わらず、1つの能力だけでは決してお店は成り立たない、というのは事実だと思います。

アルバイトスタッフさんも多い飲食店では、非正規社員と社員がそれぞれ立場の違う状況で同じ仕事を行う事が多いです。ただ、お客様から見たら同じスタッフである事に変わりはないので、同じ責任の下、業務を行う必要もあります。

ただ、もちろんその責任の大小、ないし質の違いはあります。なので、それぞれ任されている仕事に責任を持って自分の役割を全うして、かつ、各々の能力を認めて敬意を払い、周りにいるスタッフを信頼して協力する、といったチームワークが重要になってきます。

誰かの不得意が自分にとっては得意だったり、またその逆の、自分にとっての不得意を誰かの得意でカバーしてもらったりと、1人ですべての事が出来なくても、人と協力する事で物事をうまく進められるのがチームの良さです。

特に人が多く集まるような大型店では、至る所でチームワークを発揮する事で、個の力だけでは決して達成できないような事を達成出来たりします。

もちろんその分苦労も増えてくると思いますが、大変な思いよりも、達成した時の喜びの方が大きく感じられると思います。また、特に管理者の立場に立つ人にとっては、規模が大きければ大きいほど、自分にとって得られるスキルと経験値は大きくなります。

個々の持つかけがえのない個性が、しっかりと成長できるような、また本人たちが自分たちの個性に誇りを持って力を発揮できて、それぞれの個性が上手く連携する環境が作れれば、お店は間違いなく良い方向に進むと思います。そして、お店の雰囲気も間違いなく良くなります。

 

良い空気感を持ったお店が増えて、飲食店で働くスタッフが前向きに働いて楽しんでくれて、飲食店が元気を与えられる存在になっていけたらいいなと思います。

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