スジコからイクラを作ってみる

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お父さん料理

こんにちは。
みなさまイクラはお好きでしょうか。我が家では娘の大好物です。子供はけっこう好きな子が多いですよね。

北海道でよく目にする、イクラがたっぷりとのっているどんぶりは最高ですね。どんぶり全面に輝くイクラがのったイクラ丼は贅沢の極みですが、スーパーで売っているイクラをいくつ買えばあの量になるのか、、、
やはりイクラはお高い。。。
でも、たまには贅沢なイクラ丼を食べたい。

と悶々としていると、以前知人がスジコからイクラを作っているのを思い出しました。
場所や時期によるかもですが、スジコからイクラを作れば、同量のイクラを買うよりも半分くらいの値段で用意できるのでないでしょうか。

という事で、スジコからイクラを作ってみる事にしました。

 

スジコからイクラの作り方

手順

スーパーでスジコを買ってきました。

今回購入したのは、秋鮭の生筋子 約150gです。簡単ですが材料は以下。

スジコ・・150g

(醤油漬け用の調味液)
醤油・・・おおさじ2
みりん・・おおさじ1.5
料理酒・・おおさじ1

(スジコをほぐす用のぬるま湯)
水・・・2000ccほど 40度程度に温める
塩・・・おおさじ1

まず、しょうゆ漬け用の調味液を作ります。
小鍋に、みりんと料理酒を入れて軽くアルコールを飛ばします。後に、醬油を足して軽く温めます。沸騰しない程度に温まったら火を止めてそのまま冷まします。

次に、スジコをほぐすためにボールに移します。作業としては、白っぽい薄い膜を取っていきます。

ここに、40度のぬるま湯の塩水を入れます。スジコがかぶるくらい入れてください。
40度に関しては、水温計がなかったので、お風呂で入る温度よりちょっと熱いくらい、とざっくりした感覚で測りました。皆さんも感覚的に測りやすい温度だと思います。

 

お湯を入れて、手でほぐしていくと膜からポロポロと取れてきます。
ちなみに、水で簡単に行えます、みたいな方法を紹介しているものもあったので、水でもおこなってみたのですが、ぬるま湯の方が絶対に良いです。全体的に固くなり、膜も白っぽくなってしまい、膜がはがれるよりもむしろくっついてはがれにくくなってしまったので、ぬるま湯をおススメします。

このような感じで、膜が取れます。

ある程度膜が取れたら、一度ザルに開けて、ぬるま湯を捨てます。

まだ、細かな膜や血合いなどが残っているので、塗るま湯で膜を取る作業を数回繰り返します。

2回目。

まだ、こんな感じで膜についた状態のイクラがけっこう残っています。

 

繰り返し行うと、浮いてくる膜の量も減ってきます。

3回目。白い膜が段々と綺麗に取れてきます。

今回は4回目で膜がほぼなくなりました。
ちなみに、最初に約2ℓと、ちょっと多めのぬるま湯を準備しましたが、数回に分けて膜落しを行うので、多めの量で準備しておいた方がスムーズに作業が進められると思います。

膜取りが完了したら、ザルにあげて5分ほど水切りします。

5分ほどおいたら、保存用の容器に移します。

そこに別で作っていた調味液を入れて、冷蔵庫で一晩おいたら完成です。

という事で、イクラ丼が出来ました。

対 アニサキス

ちなみにスジコには、まれにアニサキスが混ざっていることがあるようで、作業の際に注意深く確認したほうが良いです。
アニサキスは以下の条件により死滅しますので参考まで。
★マイナス20度以下で24時間冷凍
★70°以上の加熱
スジコ処理の場合、冷凍よりも加熱の方が行いやすいかと思います。
約40度のぬるま湯で膜取りを行いますが、その前に70度以上のお湯にしばらくつけておきます。
高温のお湯にスジコをつけると、水に浸けた時と同じように白っぽくなるのですが、後に改めて40度のぬるま湯で膜取りを行っていくと、オレンジ色のイクラの色に戻りますのでご安心を。
ただ、さらに高温の100度近いお湯につけてしまうと、イクラに火が通り白っぽくなり品質に影響が出てしまう事もあるので注意が必要です。

スジコからイクラ 他の方法

今回は『ボウルで手を使いほぐしていく』という方法で、スジコからイクラにしましたが、他にも以下のような方法で行う事も出来ます。40度のぬるま湯の塩水を使うのは変わりませんが、ほぐす際に手ではなく道具を使います。

① 目の粗い網(スジコの粒が通る程度の大きさの網目)を使う
ぬるま湯につけたスジコを網の上にのせて、手のひらで前後に動かしていくと、膜から粒がはがれて網から下に落ちていきます
② 泡立て器を使う
ボウルの中に入れてぬるま湯につけたスジコを、泡立て器でまぜていくと段々と膜からはがれていきます。ちなみに、アニサキス対策の際に70度のお湯にいれる、とありましたが、膜からほぐす際に泡立て器を使えばお湯の中に手を入れないで行えるので、アニサキス対策と膜はがしを同時に行える一石二鳥な方法でもあります。

イクラの旬

スーパーなどでは1年中イクラが売られていますし、お寿司屋さんなどでもいつでもイクラを食べられるので、イクラの旬の時期などはあまり意識しないかもしれませんが、イクラは「鮭の卵」なので、産卵時期などから旬の時期はもちろんあります。1年中食べられるのは、その都度獲って作られているのではなく、旬の時期に作ったものを冷凍して保存しているのが一般的なようです。
ちなみに、「マスの卵」もスジコと呼ばれて売られています。マスの方が粒が小さく価格も安いものが多いです。

スジコが獲れる時期は大体、9月~11月初旬です。この時期にはスーパーでもスジコが売られているのをよく見るはずです。
旬の時期の中でも前半と後半で特徴が分かれます。
9月~10月の前半の時期はスジコの皮が比較的やわらかいので、粒が大きいものを選んで醤油漬けにするのがおススメ。
10月中旬から11月初旬の後半の時期は成熟がすすみスジコの皮が硬くなってきているので、しょうゆ漬けにすると皮がなかなか破れずに食べにくかったり、皮が口の中に残り食感の悪いものになります。後半の時期は粒の小さいものの方が皮がやわらかいので醤油漬けにする場合は粒の小さいものを選んだ方が美味しく食べられるようです。あるいは、粒が多きくて皮が硬くなってきているスジコでも、醤油漬けではなく塩漬けで調理すれば、比較的食べやすい状態で仕上がります。

 

ちなみにスーパーで売られているスジコも「生スジコ」ではなく、既に味付けがされている「塩スジコ」というものがあるので注意が必要です。塩スジコと知らずにさらに味付けをすると、とても塩っ辛くて身体に優しくない味になってしまいます。
スジコからイクラを作る利点は、『安くすむ』という経済的なものの他にも、『健康面』にも気を使って好みの味付けを行う事が出来る、という点もあると思います。
塩分の量など気にされている方は、醤油の量を減らしても良いですし、また自家製の場合は、保存料などの化学調味料添加の心配がありません。(使用する醤油やみりんなどの調味料に化学調味料を使用しているものを使ってしまったらダメですが)
保存料が入っていない分、もちろん早く食べきらなくてはいけませんが、お子様のいる家庭などでは、原料が分かっていて安心して食べられる食材は有難いですよね。

段取りが分かるとけっこう簡単に作れる「スジコからイクラ」
旬の時期に是非試してみてください。

 

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