皆様、こんにちは。
数多ある世界三大○○に関して、今回は主に “調味料” 系の三大○○を紹介させてもらいます。
誰もが知っているメジャーなものから、名前は聞いたことあるけどどんなものか分からない、あるいは見た事も聞いたこともない、というようなものまで、話しのタネとしては面白いのかな、と思います。
その他、こちらにもいくつかまとめたものがあるので合わせてご覧ください。
それでは、いくつか紹介していきますが、スタートからいきなりルール破りの『四大』の紹介です。
まぁ、ルール破りと言っても、基本的に「世界三大○○」は統一された厳格な審査のもと決められているものでもないので、けっこうアバウトな感じのものもあるようです。
世界四大スパイス
・『ナツメグ』
・『クローブ』
・『シナモン』
いきなり堂々と4つ出てきました。
コショウ
誰もが知るスパイス。
インドが原産で大航海時代に急速に世界に広まった。コショウとしてよく聞く以下の名称は、原料は全て同じで、収穫の時期と加工方法の違いによるもの。
【ブラックペッパー】完熟前のコショウの実を乾燥させたもの ➡香りと辛みが強い
【グリーンペッパー】完熟前のコショウの実を乾燥させたり塩漬けにしたもの ➡爽やかな香りと辛み
【ホワイトペッパー】熟したコショウの実を水につけて皮を取って乾燥させたもの ➡上品な香りと辛み
【ピンクペッパー】完熟したコショウの実を乾燥させたもの ➡辛みはない
※ピンクペッパーは、「コショウの実」ではなく「ナナカマドの実」や「コショウボクの実」で作られる事もある。
ちなみに、ややこしいもので、”レッドペッパー” や “Green pepper” があります。
英語の、Green pepperは、「ピーマン」を指します。
レッドペッパーは、2つの違うものを指す事があり、「唐辛子」あるいは「赤ピーマン」の事を言います。
飲食店においては、海外ゲストとの接客の際に特に誤解をまねく可能性があるので、会話の際はお気を付けください。
ナツメグ
「ひき肉の臭み消し」として、ハンバーグの材料に良く使われるので皆さんご存じかと思います。
ナツメグは、インドネシアのモルッカ諸島が原産地の、”ニクズク” という果実の種子の中にある “仁” の部分を指し、一般的には粉末状のものをよく目にします。
甘い香りが特徴的で、肉や魚の臭み消しに使われるほか、デザートやチャイなどにも使われますね。
大量摂取すると体調不良を起こすので、カレーに1瓶丸々入れるなどは危ないです。
ちなみに、ニクズクの種子の周りには網目状の赤い皮があるのですが、その部分は、「メース」と呼ばれるまた別のスパイスになります。特徴はナツメグと似た甘い香りですが、ナツメグよりも上品な風味となるようで、自分はまだメースを味わった事はありません、、、
クローブ
ナツメグ同様、インドネシアのモルッカ諸島原産のスパイス。つぼみが開花する直前に摘み取り乾燥させたもの。
開花前のつぼみが釘のような形をしている事から、日本名では「丁子」とも言われる。ちなみに、「クローブ」もフランス語の “釘” の “Clou”から来た名前です。
強く甘い香りが特徴的だが、直接食べると辛みとしびれを感じるので要注意。ちなみに、たばこの「ガラム」の特徴的な香りはクローブの香り。
料理には香りづけや風味づけで良く使われ、その形状を利用して肉や玉ねぎなどに刺して使用したりしますが、実際に食べる時にはクローブを取ります。
シナモン
スリランカで栽培されるセイロン肉桂(ニッケイ)の樹皮から作られるスパイス。
似たものに、「カシア」と「ニッキ」がある。
・「カシア」シナ肉桂から作られる。中国やインド、ベトナムなどのもの。シナモンに比べ赤みがかっている。
・「ニッキ」肉桂から作られる。シナ肉桂が江戸時代に日本に入ってきたもの。八つ橋で使われるのがメジャー。
厳密に言うと、”シナモン” と呼べるものはセイロンのものだけらしいが、地域によってはそれぞれが混同して捉えられたりしているので、厳格な区別が難しい。また、”カシア” を “シナモン” と表記して販売されている事もある。
ただ、上記3種の中では、工程の手間からセイロンシナモンの品質が一番高く評価されるため、価格の安いシナモンはカシアである可能性が高い。
世界三大魚醤
・『ヌクマム』
・『ナンプラー』
魚醤とは
味の特徴としては、魚のうま味成分が凝縮された味わいを持ち、料理に塩辛さと旨味を足してくれる。
もともとは、豊富に獲れて消費できない魚を保存するために塩漬けにしたのが起源とされる。
【しょっつる】秋田県発祥。ハタハタという魚を主な原料にして作る魚醤。
【ヌクマム 】ベトナムで、カタクチイワシなどの小魚を原料に作られる魚醤。
【ナンプラー】タイで、カタクチイワシなどの小魚を原料に作られる魚醤。
魚醤の起源は、紀元前のヨーロッパにまでさかのぼると言われる(アンチョビの内臓から作られる「ガルム」)
近年では、東アジア、東南アジアの料理に使用されることで広く知られている。
世界三大オイル
・『オリーブオイル』
・『カメリアオイル』
オイルの三大です。個人的には「ごま油」が一番好きなオイルなのですが、残念ながら入っておりません。。
「オリーブオイル」は、おそらく知らない人はいないですね。ちなみに、世界各地で色々なオリーブオイルがあるのですが、それぞれで味わいもけっこう変わってくるので、味比べをするのもおススメです。オリーブの青々しさやスッキリとした辛みが際立つものから、柔らかい甘味を感じるものまで、様々な特徴のオリーブオイルがあります。
パンにつけたりサラダにかけたりと、オイルの味わいをダイレクトに感じられる食べ方をするとすごく楽しめますのでぜひ試してみてください。
ホホバオイル
ホホバオイル、、、何だろう。。
ホホバは、主にアメリカ南西からメキシコ北部の乾燥した地域で育つ生命力の強い植物、との事ですが、ホホバオイルは食用のオイルではありません。。酸化に強く保湿性の高いオイルなので、お肌につけるなどの美容のオイルとして人気です。分かりやすい単語で言うと” ワックス” に属するものになるようです。ワックスなので、オイルと違い胃で消化・吸収されないため、食用に向いておりません。
カメリアオイル
“椿油” の事です。こちらのオイルは食用でも使用できますが、どちらかと言うと美容に使われることの方が多いですね。髪の毛への使用が最もポピュラーなイメージかと思います。
オレイン酸という、悪玉コレステロールを抑制して動脈硬化などを予防してくれる一価不飽和脂肪酸の含有量が、オリーブオイルよりも多い。オリーブオイルのオレイン酸含有量は70%と言われるが、カメリアオイルは80%の含有量と言われる。熱にもつよいので、ドレッシングだけでなく、炒め物、揚げ物にも向いている。
とはいえ、生産量や価格の面から、料理に使うよりは、ヘアケアやスキンケアで使用されるのが一般的ですね。
ちなみに今更ですが、、、三大オイルは、”食べる目線” ではないようですね。。”美容目線” で語られる事が多いみたいです。。
世界三大臭い食べ物
・『ホンオフェ』
・『エピキュアーチーズ』
すごいカテゴリーが出てきました。
でも『臭いものナンバー1』を、決めたくなる気持ちはなんとなく分かるので、自然とこういったジャンルの世界三大○○も出てくるのだと思いました。
ちなみに自分は、かつてテレビ番組で「シュールストレミング」を、見たことがあるくらいで、食べた事もその匂いを嗅いだこともありません。さらに、他の2つは初耳です。
シュールストレミング
スウェーデンの発酵食品。ニシンの塩漬けの缶詰。世界一臭い食べ物としても有名。
缶詰は通常、滅菌してから缶に詰めるが、シュールストレミングは発酵状態のまま缶に詰められ、缶の中でさらに発酵が進む。そのため、缶内発酵で発生したガスにより、開缶時に中の液体が勢いよく吹き出す事がある。
その匂いはとても強力で、以下のような注意点があるようです。
・開缶する際は、屋外で開けた方が良い
・開缶時は、袋の中などで行った方が良い
・缶詰の汁が付いた服はその匂いが取れない
怖ろしいですね。。特に、衣服に付くといくら洗っても匂いが取れない、というのは怖いです。。
ホンオフェ
韓国の発酵食品。「ホンオ」というエイの一種のガンギエイを発酵させたもの。「フェ」は韓国語で刺身の事で、お刺身のような見た目。発酵の過程で、エイの身に含まれる尿素が分解されアンモニアが発生する。そのアンモニア臭が「ホンオフェ」の最大の特徴であるが、その匂いは、『掃除していない公衆トイレの匂い』という衝撃的な紹介フレーズが見られるほど強い匂いのようです。。
その強いアンモニア臭を和らげるように、ポッサム(茹でた豚肉)やキムチと一緒に食されることが多いようです。韓国では、高級食材の1つとして知られているみたいですが、高いお金を払ってまで、、、と思ってしまいます。。発酵した深い旨味とエイの食感は美味しそうですが。
エピキュアーチーズ
ニュージーランドの発酵食品。缶詰のチーズで、缶の中で熟成を進めて発酵させる。缶内発酵するシュールストレミング同様、発酵の際のガスにより缶詰が膨張する事が多い。
ただし、最近は、缶詰での発酵ではなく、他の一般的なチーズと同じ熟成方法で作られるものが一般的らしく、その臭いも缶詰のものよりは、はるかにおさえられているようです。
“世界三大臭いもの” の中では、臭い度合いが低く、美味しく食べられるといった感想が多いみたいですね。
飲食業に関係するような、たくさんの『世界三大○○』を紹介しておりますが、まだまだ三大○○はたくさんあります。さらには世界三大だけでなく、日本三大○○なんてのもありますね。
こういった「へ~」と思えるような話題や知識が、飲食店のサービスに華を添えるような場面もあると思います。より多くの食に関する事柄を知っていると、日々の仕事も楽しくなりそうですし、お客様の楽しい食体験も作れると思います。
ちなみに、世界三大○○がどういった経緯で決定するか分かりませんが、けっこうニッチでコアなものがあったり、かなり柔軟なものもあります。例えば、「世界三大夜景」と「世界新三大夜景」があって、いや6大じゃんって思ったり(実際は『香港』が両方に入っているので5大になりますが)、「世界三大ロンドンパンクバンド」みたいに、すごい限定されていて、世界、、ではない気が、、って思ったりなど、比較的自由に作られているような気がします。
そんな世界三大○○なので、すごい勝手に「世界三大日本のレストラン」というカテゴリーを作って、そこにエントリーされたら認知度があがりそう。(もちろん、それに伴う実力も間違いなく必要になりますが)
また、ゆくゆくは、『世界三大サービス』や『世界三大ホスピタリティ』などが出来て、そこに「日本人の飲食店のサービス」が入ってくると、とても誇らしいですね。
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