チョコレート、美味しいですね。
嫌いな人ってあまりいないかなと思います。世界中で食べられる人を幸せに出来る食べ物ですね笑
今回は、そんなチョコレートからあまり聞きなれない「ルビーチョコレート」のお話。
見た目はピンク色したチョコレートなので、ストロベリーチョコレートなのかな、なんて思いがちですが、
実は全くの別物。
そんなルビーチョコレートの紹介と、その他チョコレートについてもお話させていただきます。
ルビーチョコレートとは
チョコレートの種類
まずは、チョコレートについて。
カカオの実の中に入っている種子である “カカオ豆” から作られるチョコレートですが、含まれる “カカオ分” によって、その分類がされます。
カカオ分とは “カカオ豆由来の成分” の事で、
『カカオマス』 ➡カカオニブを潰してペースト状にして固めたもの
『ココアバター』 ➡カカオマスを圧搾して分離した油脂分を固めたもの
『ココアパウダー』➡カカオマスを圧搾して分離した油脂分を除いた残渣を粉末状にしたもの
があり、これらの素材を組み合わせてチョコレートが作られます。
そして使われる上記の原料によって含まれる “カカオ分” が変わってくるのですが、その割合によってチョコレートは分類されます。ちょっと前までは、主に3種類に分けられていたのですが、その分類にルビーチョコレートが加わり4種類に分けられるようにもなりました。
ダーク チョコレート
“ダーク” という言葉のイメージ通りかもしれませんが、カカオ分を最も多く含むチョコレート。
ただ、日本では数字としてカカオ分の明確な割合の決まりはないようで、カカオ分 40%~60%程度のものを指すことが多いようです。また、一般的には乳製品を使用していないものを指しますが、ミルクを多少使っていても、ダークチョコレートと記載してある商品もあります。
最近では、カカオ分70%などの高カカオ商品も多くあり、こういった商品はもちろんダークチョコレートと言われます。
また、その呼び名も「ビターチョコレート」や「ブラックチョコレート」「スイートチョコレート」と呼ばれたりもして、ちょっとフワッとした感じの定義ですね。
ミルク チョコレート
ダークチョコレートの原料+乳原料で作られるチョコレート。乳原料には、全粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダーなどの乾燥させたものが使われます。チョコレートのパッケージでよく見る単語ですよね。
ミルクチョコレートはダークチョコレートと違い分類に明確な定義づけがされており、
「カカオ分が21%以上(そのうちココアバターが全重量の18%以上)」
「乳固形分が14%以上(そのうち乳脂肪が全重量の3%以上)」
とった決まりがあります。
スーパーやコンビニなどで見る最も馴染み深いチョコレートが、ミルクチョコレートです。
ホワイト チョコレート
ココアバターを主原料として、乳製品、砂糖などを加えて作られます。
茶色のカカオマスを使用しておらず、乳白色のココアバターと乳製品などが原料なので、出来上がりの色もクリーム色と、チョコレートらしくない色に仕上がります。その名の通りのホワイトチョコレートですね。
ホワイトチョコレートもダークチョコレート同様、規約などで定義づけされていないため、ざっくりと、ココアバターを原料としたチョコレート、といったところです。
★ルビー チョコレート
そして、今回のお話の中心のルビーチョコレート。以前は上記の3種類の分類だったチョコレートですが、2017年に “第4のチョコレート” として登場したのがルビーチョコレート。ダーク・ミルク・ホワイトに続き80年ぶりに誕生した新しい種類だそうです。
ルビーカカオ豆から作られるルビーチョコレートは、ピンク色(ルビー色)をしていますが、これは着色料や添加物によるものではなく、天然の成分によるものらしいです。
ちなみにルビーカカオ豆は、植物学的にそういった品種があるわけではなく、通常のカカオ豆の中から、ルビーカカオとなり得る特徴をもったカカオ豆を選別して作られる、との事。その特徴がどういったものなのかも、その特徴が出るための条件、例えば、栄養なのか日照なのか気温なのか収穫時期なのか土壌なのか、はたまたそれ以外の方法なのか、なども明らかにはなっておらず、こちらは、カレボー社というルビーカカオを発見した会社による特殊技術によるものなんだそうです。すごく専売な商品ですね。今後、公になる事もあるのでしょうか。
こういった条件もあり、希少性の高いチョコレートであることは間違いなく、街中でもあまり見かける事は少ないかと思います。
味わいはその見た目の通り、ベリーのような酸味がある事が特徴で、他のチョコレートにあるカカオからくる苦味はほとんど感じません。
具体的な全容が見えないルビーチョコレートですが、2017年の発表からじわじわと広まりつつあり、カレボー社さんから原料を供給してもらう感じです。ちなみに、世界で初めての販売先となったのは日本だそうで、2018年にネスレ日本さんからルビーチョコレートのキットカットが発売されています。
第4のチョコレートがさらなる市民権を得る日も近いかと思います。是非試してみてください。
おすすめルビーチョコレート
そもそも商品数の多くないルビーチョコレートで、一時的な生産で販売終了になってしまうものもありますが、手に入れやすい定番ものをいくつか紹介させてもらいます。
キットカット ショコラトリー サブリムルビー
ネスレ日本さんの大定番商品「キットカット」のルビーチョコレートを使用した商品。
キットカットのブランドラインのような、キットカット ショコラトリーというブランドから発売されたサブリムシリーズにルビーチョコを使用したものがあります。
通常のキットカットに比べるとお値段も高めですが、まずは馴染みのあるキットカットからルビーチョコを試してみてはいかがでしょうか。
大人の贅沢チョコレート ルビー
岡山県の ”ヒルゼンミルキー” さんというチョコレートを作る会社さんのルビーチョコレート。
蒜山(ひるぜん)高原のジャージー牛乳から作られた生クリームとバターを使用しており、ルビーチョコレートの爽やかな酸味に、コクが加わった味わい。
“大人の贅沢チョコレート” のシリーズには、ルビーの他にキャラメルもあります。
チョコラブ ルビーチョコレート
アメリカ発のチョコレート “チョコラブ” のルビーチョコレート。
チョコラブは、食の安全や、環境、社会に配慮した原料を使用しており、SDGs 的な観点でも、地球環境や人にやさしいチョコレートです。歳をとっていくと、このような身体にやさしく安心な製品には大いに助けられますし、ひいては環境にもやさしいとなれば、積極的に応援したくなりますよね。
富沢商店 ルビーチョコレート
こちらはそのまま食べることも可能ですが、どちらかというと製菓用の材料として販売されているルビーチョコレート。
富澤商店さんは、1919年創業の製菓製パンの食材や器具などを取り扱う会社さんで、スーパーなどでも “TOMIZ” の文字のパッケージの薄力粉やナッツ類、チョコレートなど見かけたこともあるのではないでしょうか。
他のルビーチョコレートが比較的手に入りにくく、また高価になってしまいがちな点に比べると、最も気軽に試せるルビーチョコレートと言えるかもしれません。先述した通り、そのままでも食べられるのでキスチョコ感覚で食べるのも良いかもです。
いくつかのルビーチョコレートを紹介させてもらいましたが、近所のスーパーなどでは見かける事も少なく、また輸入商品を取り扱う専門店などでもあまり見つける事の出来ないルビーチョコレートなので、ネットで見つけるか、上記のような製菓用のものを購入するのが近道かと思います。
ちなみに、ココア
ちなみに少々脱線しますが、チョコレートの原料となる “カカオ豆” と似た名前の飲料の “ココア” がありますが、ココアって何だろう?? 色もチョコレートと似てるよな。なんて思ったので、合わせて紹介しておきます。
ココアは、カカオ豆から作られるのですが、ここで、冒頭でお伝えした、チョコレートを作るためのカカオ豆の加工工程をおさらい。
『カカオマス』 ➡カカオニブを潰してペースト状にして固めたもの
『ココアバター』 ➡カカオマスを圧搾して分離した油脂分を固めたもの
『ココアパウダー』➡カカオマスを圧搾して分離した油脂分を除いた残渣を粉末状にしたもの
「カカオマス」から油脂分(ココアバター)を取り除いたものを、『ココアケーキ』といい、ココアケーキを粉砕し粉状にしたら『ココアパウダー』になるのですが、このココアパウダーこそが『ココア』です。
2024年時点、「名前は知っているがまだ食べた事はない」「身近なスーパーやコンビニで日常的に購入できるわけでもない」といった感じで、まだまだ一般的とは言えないような “第4のチョコレート” ですが、より普及すれば価格も下がり、身近に買えるようになり、チョコレートを楽しむ選択肢の1つになってくるのではないでしょうか。そんな変化が訪れる事を楽しみにしています。
日本のお酒よりも洋酒、個人的には特にウィスキーとの相性が良いと思います。是非、ちょっといいお酒と、ちょっといいチョコレートで、贅沢な時間を過ごしてみてください。
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