「エッグベネティクト」
なんだかお洒落な雰囲気が漂う単語ですよね。おじさまはそのおしゃれ感だけで苦手意識の出てしまいそうな言葉でもありますが、ざっくりと簡単に説明すると、パンの上に卵がのった朝食などで食べられることの多いメニュー、なので、意外と身近で難しくないメニューとも言えます。ものすごく乱暴にカテゴリー分けすると、目玉焼きトースト、と同じ部類だと言えなくもない、、かと笑
今回は、こんな感じのちょっとハテナ??、な卵料理をいくつか簡単にお話させていただきます。
ちなみに、海外旅行をした際にホテルの朝食バイキングで卵料理のコーナーを見かける事があると思います。そこには、卵の調理方法が英語で書かれたメニュー書きがあったりするので、そんな時にどれがどの状態の卵料理なのか分かると何とも鼻高々ですし、スマートにオーダーできると気持ち良いですよね笑
これを読めばそんな思いになれるかも。
それではまずは、改めてエッグベネティクトについて
エッグベネディクトってなんだっけ
エッグベネディクトとは
上記でかなり乱暴に、目玉焼きトーストと同じ部類、なんて言ってしまいましたが笑、しっかりとお伝えすると、
◎ベーコンやホウレン草などの具材と
◎ポーチドエッグをのせて
◎オランデーズソースをかけたもの
が、一般的なエッグベネディクトです。
はい。。(なんじゃそら)といった単語が結構出てきましたね笑
1つ1つ解決していきましょう。
その名の通りイギリス発祥の、手のひらくらいの大きさの丸くて平らなパンです。一般的にマフィンというと、甘さのある焼菓子の事を指しますが、イングリッシュマフィンは焼菓子と言うよりは “パン” ですね。一番の特徴は、表面にまぶされたコーンミールで、トーストした際にカリッとした食感を味わえます。ちなみに、コーンミールではなく、一粒の大きさが若干大きい “コーングリッツ” が使われる事もあります。
温泉卵のようなもの(厳密には温泉卵とは逆の状態で、”ポーチドエッグ” は「卵白は半凝固、卵黄は半熟」、”温泉卵” は「卵白が半熟、卵黄は半凝固」になっているものを指します。)
お酢を入れたお湯に、先に割っておいた卵をそっといれて作ります。お湯に直接卵を割り入れると失敗しやすいので、先に卵を容器に割っておいて、その容器からお湯に入れた方がきれいに作れます。
卵黄、バター、レモン果汁を乳化させ、塩コショウなどで味つけした、エッグベネディクトに一般的に使われるソースです。
いくつか分かりにくい単語もありましたが、またまた乱暴に言うと、パンに半熟卵をのせてソースをかけたもの、です。
アメリカ発祥の料理で、イングリッシュマフィンにのせるのはポーチドエッグだけでなく、ベーコンやハムなどを使用したメニューも一般的で、他にも、サーモンやホウレン草などが使われたりと、アレンジメニューもたくさん見かけますね。
朝食に是非試してみてアメリカ気分を味わってみてください。
ちなみに、フランス発祥のサンドイッチに “クロックマダム” というものもあり、こちらもパンと卵を使った料理なのですが、こちらはハムとチーズをはさんだパンの上に目玉焼きをのせたものです。
こんな感じでたくさんある、なんとも??な、卵料理を紹介していきます。
卵料理色々
オムレツ
まずは誰しもが思い浮かべることの出来る卵料理、「オムレツ」。
卵を溶き、塩コショウなどで味付けをして、フライパンで焼き上げたものですね。簡単な料理なのですが、綺麗に形作ったり、半熟でふんわりと作るには練習が必要です。
肉やチーズ、野菜など様々な具材を入れて作られる事も多いですが、何も入れていないシンプルなものは「プレーンオムレツ」と呼ばれます。
ちなみに、人によっては “オムライス” と “オムレツ” を混同してしまっている人がいるかもしれませんが、”オムレツ” はご飯を包んでおらず、ご飯 (主にケチャップライス) がはいっているものが “オムライス” です。
また、「オムレット」というスイーツがありますが、こちらはオムレツとは違い、円形のスポンジケーキで生クリームや果物をくるんだスイーツの事を言います。身近なものだと、山崎製パンさんの『まるごとバナナ』が有名ですね。
スパニッシュオムレツ(トルティージャ)
スパニッシュオムレツはなんとなく聞いた事のある人も多いかもしれませんが、具体的にどのようなものか分からない人は多いかと思います。
その名の通りスペインの家庭料理でオムレツ同様、基本的な材料はシンプルで、溶いた卵を具材(ジャガイモや玉ねぎが定番)と一緒にフライパンで焼いた料理です。スペインでは「トルティージャ」と言います。こちらの名前はあまり聞きなれないですね。
具材の混ざった卵液をフライパンで焼くので、厚みのある丸い形状が特徴的で、フライパンを使わない場合は、型を使ってオーブンで焼いたりします。
ちなみに、同じように具材の入った卵液をオーブンで焼いたフランス料理の「キッシュ」というものもありますが、こちらはパイ生地やタルト生地で作った器にいれて作られ、スパニッシュオムレツよりも具材のバリエーションが豊富です。
フリッタータ
こちらはあまり聞きなれない名前ですね。イタリア料理なのですが、卵液と具材を混ぜてフライパンで焼き上げる点はスパニッシュオムレツとほとんど変わりありませんが、フリッタータの方が使用する具材の自由性が高いようで、けっこう何でもあり、みたいです。まぁ、料理ってそんな感じですかね。各国で似たような料理はありますし、その土地ならではの進化をとげて美味しいものが出来上がっていきますよね。
エッグスラット
こちらは初耳の人も多いと思います。ガラスの小さな便の中にマッシュポテトを敷き詰めてその上に卵を割り入れて湯煎調理する、という面白いレシピの料理です。半熟の卵とマッシュポテトを混ぜて、トーストですくって食べます。
マッシュポテトだけでなく、サーモンや野菜を入れたり、ソースを入れたりと、アレンジも豊富です。
半熟卵とジャガイモの組み合わせはヨーロッパで古くから食されている料理でもあるが、エッグスラットとして名が知れてブームを作ったきっかけは、ロサンゼルスのフードトラックと言われている。なんだか夢のある話ですね。
コドルドエッグ
ちなみに、エッグスラットの上の部分(湯煎して作った半熟卵)だけの料理は「コドルドエッグ」と呼ばれて、卵だけでなく色々なソースと一緒に湯煎調理して、エッグスラットと同じくトーストですくって食べます。
調理には、エッグスラット同様小瓶が使われたり、あるいはココットに卵を割り入れて塩コショウして湯煎したり。また、イギリスでは “エッグコドラ―” という専用の調理器具で作られたりします。(エッグコドラ―は、イギリス以外ではあまり見かけないみたいです。自分も見た事ありません。。。)
デビルドエッグ(スタッフド・エッグ)(ドレスド・エッグ)
こちらもあまり聞きなれない名前ですが、ものすごくシンプルな料理です。
ゆで卵を半分に切って、黄身を取り出し、その黄身をマヨネーズやマスタード、ピクルスなどと混ぜ合わせて、ゆで卵の黄身を取り出したくぼみに戻す、というこちらも面白いレシピ。
黄身と混ぜ合わせる具材は、何でもありでバリエーション豊富。検索すると色々なデビルドエッグのレシピが見つかります。
“デビルド” の名前は、黄身と合わせるものにマスタードやコショウなどのスパイシーな味わいのものが使われたことから。特にカイエンペッパーやパプリカパウダーなどが使われると赤い色味がつくので、デビルド感が出ますよね。
アメリカでは、イースターでよく食べられたり、パーティーの定番料理だったりと、その見た目のデザイン性の高さからイベント時によく出てくる料理のようです。
スコッチエッグ
こちらは、「名前は聞いた事あってなんとなく分かるけど、、、」みたいな感じではないでしょうか。
こちらも乱暴に言うと、ゆで卵インハンバーグ、なのですが、イギリス発祥の料理で、固ゆでしたゆで卵の周りを味付けしたひき肉で覆い、オーブンで焼いたり、揚げたりする料理です。
イギリスという事で、名前の “スコッチ” は、スコットランドから来ているのかな、と思いきや実は違って、スコッチエッグは半分に切って食べられるのが一般的なため、『scotched』(カットされた、切れ目の入った)という意味の単語から名付けられているようです。
卵が丸ごと1つ包まれているので、ボリューム感と満足感のある料理ですね。
卵焼き
ど定番の卵料理。説明不要でもありますが、溶き卵に砂糖、醤油などで味付けをし、フライパンで巻いて層を作りながら焼き上げていく卵料理。下記にある “だし巻き卵” よりも “卵焼き” の方がしっかりと焼かれます。
英語で「Japanese rolled omelet」と呼ばれることもありますが、最近は「Tamagoyaki」でも伝わるようになってきてるみたいです。
だし巻き卵
“卵焼き” が比較的甘い味わいのものを指す傾向があるのに対して、”だし巻き卵” は甘さの薄いものであることが多いです。その名の通り “だし” を溶き卵に混ぜて作るので、奥深い味わいを楽しめます。また、卵焼きに比べてだし巻き卵の方が、柔らかく焼き上げられることが多いです。
目玉焼き(フライドエッグ)
こちらも説明不要の卵料理。フライパンに卵を割り入れて焼き上げるシンプルな料理。
ただ、その焼き具合によって様々な呼び名もあるので合わせて紹介しておきます。
海外旅行で自分好みの焼き加減をサラッと伝えられたら、ちょっとカッコいいかもですね。
巣ごもり卵
あまり聞いた事のない名前かと思いますが、目玉焼きの派生的なシンプルな料理です。フライパンに細切りにした野菜で土手を作り、その内側に卵を割り落して目玉焼きを作ります。黄身を半熟程度に焼いて、周りの野菜と絡めて食べるのがおススメです。
その名前はもちろん、鳥の巣のような見た目からです。
スクランブルエッグ
溶き卵に牛乳や塩コショウなどを足して、フライパンで半熟程度までかきまぜながら焼く卵料理です。
似たものに「炒り卵」がありますが、”スクランブルエッグ” が半熟である程度まとまった状態で仕上げるのに対して、”炒り卵” はしっかりと火を通した状態で、そぼろのように細かく仕上げる違いがあります。三色丼などでご飯にのせる場合は “炒り卵” の方ですね。
温泉卵(ポーチドエッグ)
半熟のゆで卵との違いが分かりにくいかもしれませんが、温泉卵は
・黄身は半熟
・白身も半凝固したもの
といったものです。ゆで卵の半熟と違って、白身部分が固まりきらないよう調理されます。
ゆで卵同様、お湯で茹でて作る場合もありますし、先述のポーチドエッグのようにお湯に割り入れて作る場合もあります。ただ、最も簡単な方法は、お皿に割った卵を電子レンジで調理する方法かと思います。
ゆで卵(ボイルドエッグ)
こちらも説明不要かと。卵を殻を割らずにそのままお湯で茹でたものです。茹で時間によって黄身の固まり方が大きく変わってくるのと、水の状態から卵を入れるのか、沸騰した状態から入れるのか、など細かな作り方の違いや裏技などがけっこう紹介されてたりします。
いくつか紹介させてもらいましたが、すごく身近でいつも食べているようなものから、一度も目にしたことのないようなものもあったかもしれません。世界中で食べられている卵には、各地で独自の文化に根付いたユニークなメニューもまだまだたくさんあったりしますので、また機会があれば紹介させてもらえたらと思います。
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